まこの浜辺にや

2016年06月22日

まこの浜辺にや


 僕は辺りに何か首吊りに便利な紐が落ちてないかな、と必死に捜していた。でも僕の目に映るのは濡れた石ころや漂流した木の枝ばかりだった。


 お母さん、お父さん、ごめんなさい、と僕は心のなかで泣いていた。僕は心のなかで激しく泣いていた。

 僕は心のなかで激しい罪悪感と戦っていた。僕はロープのようなもの延缓衰老を捜しながら浜辺を歩いていた。でもどうせ落ちてないと思っていた。僕の胸のなかはそして激しく燃えていた。

 炎のなかを激しく燃えていた。僕は燃えるように歩いていた。燃え上がってこのまま消えてしまいたかった。

 砂のなかにも埋もれてしまいたかった。このまま僕は消えてゆき、大空のなかにも溶けてゆきたいと思った。

 このまま僕は青い空のなかに、少年時代の思い出を胸にして消えてゆきたい

 苦しみから逃れ、消えてゆこう

 僕はそうしてさくさくと浜辺を歩き続けた。

 すると涙のような雨が降ってきた。父と母の涙のような雨だった。ああ肌膚老化僕は死ぬのだろうかと思って悲しくて悲しくてたまらなくなってきた。

 朝、ここに着たばかりのときはまだ夜明けで今日は雨が降るとは思ってなかったのに——今日は晴れるとばかり思っていたのに——と思って僕は悲しくてたまらなくなってきた。でも死ぬための帯は見つからなくて僕はうずくまって砂を見ていた。小さな小さな砂のひとかけらが僕のようだった。


 今朝、明るいとばかり思っていた空は僕の幻覚だったのだろうか。空は青く、しかし暗く澱んでいた。なぜこんなに澱んでいるのだろうかと僕はとても不安だった。

 頬に手をあて何かの恐怖と戦っている自分の姿が見えるようだった。僕を押さえつけるあてのない恐怖。不思議な恐怖。波の音とともに僕の心を揺るがす恐怖。

 僕は海のなかに魚となってこのまま

僕は今日も朝4時ごろ目が醒めてそしてそれから眠れ日常肌膚護理ずぼんやりした頭のまってきた。今日は風が強く今にも雨が降り出しそうな天気だ。でも僕は昨日買ったヘルメットで元気にアルバイトに出ていこうと思っている。


Posted by やそれでは at 12:59│Comments(0)
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